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両刃カミソリメーカーの老舗中の老舗メルクール、その製品の中でも定番中の定番といわれる334C(34C)を使い始めました。
KAIのゴールドステンレスで十分用は足りていたはずなのに、、、満足していたはずなのに、、、買ってしまいました。
しかし、やはり良いものは良い。すごく良いです。
メルクールとは?
メルクールとは、刃物で有名なドイツ西部の都市ゾーリンゲンを本拠地とするカミソリメーカーです。現在は同じくゾーリンゲンの刃物メーカーDOVOの傘下に入っていますが、その歴史は古く、メルクールの設立はなんと100年以上前の1896年、カミソリメーカーとしては老舗中の老舗と言える存在です。
社名である「メルクール」とは「マーキュリー」のドイツ語読みで、メルクールのロゴにはローマ神話の神であるマーキュリーの横顔が使用されています。
ちなみに、「334C」とは日本市場での名称で、本来は「34C」という製品名です。おまけでもう一つ、「334C」の「C」は「クロームメッキ仕上げ」の「C」です。豆知識でした。
両刃カミソリとは
そもそも両刃カミソリとは、その名の通り両サイドに刃がついているカミソリです。
両刃カミソリは刃が別売りです。
一見面倒に感じるかもしれませんが、替刃は世界共通規格なので、両刃カミソリ用ならばどのメーカーのどんな替刃でも使えます。
ホルダー(本体)の方は繰り返しずっと使えて経済的ですし、いろいろな替刃を使ってそれぞれ違う剃り心地を楽しめます。
デザイン
一言でいうと「機能美」でしょうか。
完成された工業製品のような無駄のない美しさを感じます。
ただ美しさだけでなく、その中にもドイツらしい質実剛健さがしっかりとあり、所有欲を満足させてくれます。
表面はクロームメッキ仕上げが施されており、ヘッドの部分は非常に光沢があり手触りもつるつるしていてヒゲを剃るときに非常にスムーズです。
この334Cは他の両刃カミソリに比べると持ち手が短く、これについては好みが分かれるかもしれませんが僕はこの持ち手が短いところがすごく好きで「もう堪らん!」という感じ、わかっていただけるとうれしい。
でも、その持ち手が短いのも操作上のバランスを考えてのことで、実際に使ってみるとよくわかりますが実に扱いやすいです。
重さ・感触
本体の重量はタニタのクッキングスケールによる実測で77gです。
見た目から想像したとおりの重さ・手応えでした。実際に手にとってみたら「あれ?軽い?」だったらちょっと残念だなと思っていましたがそのようなことはなく、期待通りの感触です。
持ち手が短く、手のひらに収まってしまうので使っていて「重いなあ、、」という感じにはなりません。ウェイトバランスが非常に良く操作性が高く、ヒゲだけではなく頭も気持ちよく剃ることができます。
剃り心地
「一体どんな感じなんだろうか?」と購入前にすごく気になっていたのがこの剃り心地でしたが、届いた日に風呂場でヒゲと頭を剃りながら思わず「なるほどね〜」と声が出るほど感心してしまいました。
かなり気持ちいい剃り心地です。
ヒゲもスキンヘッドもゾリゾリと小気味良く、ツルツルに剃れます。
「ジョリジョリ」という感じではなく、あくまでも「ゾリゾリ」です。
これは例えですが、僕が今まで使ったことのあるT字カミソリのそり心地は、薄い刃物を寝かせて肌に当て、毛を「そぐ」という感じでした。
それに対して、このメルクールの両刃カミソリは、厚みのあるよく研いだ刃を立て気味にして肌の上を滑らせて「けずる」感じです。
床屋さんでヒゲを剃ってもらう感じに似ています。
それもそのはずで、両刃カミソリはT字カミソリに比べると刃が厚めに当たるような作りをしています。刃自体は非常に薄くできていますが、ホルダーでガチッとホールドされるため肌に当たる感触が「厚く」感じるのです。
刃を立て気味にして剃る分、両刃カミソリの刃にはより研ぎ澄まされた切れ味が求められるはず。
聞くところによれば、刃によってかなり剃り味が違うようなので、いろんな替刃を試して見るもの面白そうですね。
メルクールの替刃
今回僕は同じくメルクールの替刃をセットで購入して使っています。
ほかの刃を使ったことがないので比較はできませんが、非常に気持ちよく剃れますし、また肌へのダメージも少ないようでヒリヒリしません。
メルクールの替刃は10枚入なのですが、収納ケースが非常に良くできていて、なんと使い終わった刃をケースの裏面に収納できるようになっています。
重ねたトランプカードを上から一枚ずつ取り、取ったカードを一番下に差し込んでいくイメージです。
また、刃は一枚一枚ていねいに油紙に包まれています。
さすがはドイツ、さすがは中世以来の刃物の町ゾーリンゲンといった感じ。
ゾーリンゲンについての説明が書かれた小さなリーフレットがおまけでついていましたので以下で引用します。
ゾーリンゲンとは…
600年の歴史を誇る刃物の町ゾーリンゲンはドイツ連邦共和国(統一ドイツ)の北西部に位置する刃物の町であります。
ゾーリンゲン市には、12世紀頃すでに刃物職人たちが数多く定住していました。
多くの川の流れは砥石を動かし刃物を研ぎ、鍛冶屋の火種となる木材は広大な森林地帯から提供されるという自然条件がドイツ各地から腕の良い職人たちを集め多くの名刀を生み出したのです。
300に余る大小様々な工場と、15,000人に及ぶ職人、現在でも続くマイスター制度、国が認める技術と伝統、頑固なまでに頑ななドイツ魂を以ってこれからも永遠に高品質が続けられることでしょう。
予想より安全
これは今回一番予想外だった点です。
レビューなどを見ると「最初は誰もが血を見る」といった内容が多かったのである程度覚悟していましたが、実際に使ってみればなんということはありませんでした。
僕から言わせれば超安全です。
まあこれまで一枚刃のT字カミソリを使っていたからかもしれませんが、この両刃カミソリは横滑りがなければまず肌を切るようなことはないと思います。
上記の剃り心地のところでも触れたように、刃を立て気味にしてヒゲを剃っていくので薄皮を削いでしまうようなことは、正直考えづらいです。
酒に酔っていたり、適当に乱暴に剃るのは論外ですけれど、普通に使えば問題はないでしょう。
剃り終えた後の肌のダメージも、全く無いということはないかもしれませんが、ジェルやシェービングフォームなどをつかえばほぼ気にならないレベルかと思います。毛の流れとは逆に反っても大丈夫です。
一枚刃のT字カミソリのハードさに比べたら、超マイルドな剃り味です。
お手入れ
お手入れは非常に簡単で、剃り終わったら軽く水洗いして乾かしておけばOKです。
水洗いをするときは、刃を固定しているヘッド部分をやや緩めておくと隙間の汚れも洗い流すことができます。
持ち手の端の部分を何度かくるくる回すだけで緩められますので手間もかかりません。簡単です。
刃の交換
刃の交換はとても簡単です。
持ち手の端の部分、ギザギザしているパーツを回すとヘッドが外れます。
ヘッドを外したら替刃を挟んで、もう一度セットしてから先程外すときに回した部分を、今度は反対に回してヘッドを固定すればOKです。
なぜメルクールだったのか?
実は、当初はミューレの両刃カミソリを買おうと思ってAmazonで物色していました。ミューレしか知らなかったので。
そしたらAmazonが「こんなのもあるよ!」とおすすめしてくれたんですね、メルクール334Cを。
ミューレに比べると無骨で骨太な感じがすごく気に入ってしまい、いろいろ調べてみたらすごく老舗メーカーの超ベストセラーだということがわかり、「じゃあこっちかな」という感じでメルクールの方を選びました。
あとは、「持ち手の中身が詰まっていて、程よい重さがある」というレビューも決め手になりました。その方が使いやすそうな気がしたんですよね。
ミューレの方を使ったことがないのでアレなんですけど、今現在、メルクールの334Cを使っていてすごく満足しているので、選択は大正解でした。
もっとシェービングが楽しくなった
一枚刃の使い捨てT字カミソリを使うようになって「いや〜ヒゲや頭を剃るのが楽しくなったなあ」と感じていたのですが、正直、まだ甘かったですね。
このメルクール334Cを使うようになってからはガラッと自分の中のシェービング観が変わりました。
やはりまず道具として美しいので持つ喜びが大きい。また実際に使用したときの剃り心地がいいので、ヒゲを剃ったりスキンヘッドを剃ったりするのが本当に楽しくなりました。
世の中には、こういったクラシカルなシェーバーでの髭剃りを愛するマニアがいるそうですが、なるほど、深みにハマるのもわかります。
誤解して欲しくないのですが、決して一枚刃のT字カミソリが悪いわけではありません。それにはそれの良さがちゃんとあります。
でも、両刃カミソリでのグルーミングは本当に愉快で特別な時間です。もし購入を検討している人がいたら、全力でおすすめします。
僕はスキンヘッドだからその他大勢の人よりも剃る面積がたくさんあって、人の何倍も楽しめてラッキーです。たくさんゾリゾリできて楽しいですよ。
追記(2020年9月25日)
購入してからもうすぐ一年になりますが、この通り、購入当時と変わらずピカピカのキレイな状態です。
使い終えた後にお湯や水で流し洗いするだけで、その他には特別な手入れはしていません。ただし、洗った後はよく乾かすようにしています。
僕の場合、2,3日に一度、頭とヒゲを一緒に剃るペースで使っておりまして、同じタイミングで一緒に購入した10枚入りの替刃もまだ半分以上残っています。
追記その2
さらに後日、追っかけレビュー記事を書きました。
3年7ヶ月使用したメルクール334Cについて